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2022-01-20

押井守監督、高橋留美子先生が『うる星やつら2 ビューティフル・ドリーマー』を気に入ってない事を知っていた&ジブリ版『魔女の宅急便』を原作者の角野栄子さんは嫌っているのか?


今回は、まあそりゃそうだよねといえばそんな感じですが、一応本人からの発言が確認できたのでここに記しておきたかったという話と、「本当にそうなのか?」という話の2つをお届けします。


高橋留美子先生の代表作のひとつである『うる星やつら』、この作品がアニメ化され、さらにそのアニメシリーズを映画化したものが数作ありますが、中でも特に異質を放っているのが2作目の『うる星やつら2 ビューティフル・ドリーマー』です。


監督はご存知、押井守さん。今作も例にもれず押井らしさ全開の奇妙で幻惑的な作風になっており、非常に評価が高い作品です。私も大傑作だと思います。

しかしこの作品は『うる星やつら』としては異質すぎるため、嫌うファンもいるそうです。またネットでよく言われているエピソードとして、他ならぬ高橋留美子先生がこの作品を見て「これは”押井さん”のうる星やつらです」と、暗に自分のうる星やつらとしては認めたくないという趣旨の発言をされたという話が伝わっています。(どうやらよくある与太話ではないようです)

そしてこの高橋先生の言葉、押井監督にも伝わっていました。以下、(当ブログ的ではもはや教科書扱いしている)書籍『誰も語らなかったジブリを語ろう』より、押井監督が『魔女の宅急便』のことを語っている部分からの抜粋です。

2020-11-29

アニメ業界の低賃金の原因は手塚治虫ではない?宮崎駿の手塚治虫批判に対する反論記事


以前、当ブログでは、宮崎駿監督の手塚治虫先生への思いを紹介させていただきました。
そこには、尊敬と影響を認めつつも、アニメに対してやったことは許せないという思いが書かれていました。しかし、これは宮崎駿監督の言い分であり、手塚治虫先生には手塚治虫先生の事情があった可能性が十分にありました。そんな手塚先生側の事情がある限り、それを当ブログとしてご紹介しないのはフェアではないのでは、という思いもありました。

そんな中、現代ビジネスに投稿されたとある記事が、まさにこの宮崎監督の批判について「間違っている」とする反論を載せていおりましたため、今回は、そちらをご紹介してみたいと思います。

その記事は、
「アニメ業界の低賃金は手塚治虫のせいなのか? 見えてきた意外な真実」
https://gendai.ismedia.jp/articles/-/75170?imp=0
という記事で、中川右介さんという方が執筆したものです。

以下、一部抜粋して引用していきます。

宮崎のこのインタビューで問題にすべきは、以下の発言だ。

虫プロのいくつかの作品や手塚の発言を批判した後、宮崎はこう説明する。

〈昭和38年に彼は、一本50万円という安価で日本初のアニメ『鉄腕アトム』を始めました。その前例のおかげで、以来アニメの製作費が常に低いという弊害が生まれました。

それ自体は不幸なはじまりではあったけれど、日本が経済成長を遂げていく過程でテレビアニメーションはいつか始まる運命にあったと思います。引き金を引いたのが、たまたま手塚さんだっただけで。〉

この発言は、最初からすべて間違っている。

だが、それなりに発信力のある宮崎の、没後直後の批判という非礼に満ちた発言は、以後の手塚アニメ批判の土台となった。

手塚治虫先生の死後に書かれた宮崎監督のこの言葉は、ネットでも非常に有名になった言葉です。おそらく、この言葉が非常に影響力を持ったというのは間違いではないでしょう。私も最初にこの言葉を目にした時には、「これは本当の話なのだろう」と思っておりました。
それでは、「最初から間違っている」というのは、具体的にはどの部分が間違っているのでしょう?記事はこう続きます。

2016-10-03

大傑作、マンガ版『風の谷のナウシカ』


映画『風の谷のナウシカ』は多くの方が観たことがあると思います。しかし、マンガ版はどうでしょうか?映画版に比べると少ないのが現状だと思います。

風の谷のナウシカ 1 (アニメージュコミックスワイド判)
風の谷のナウシカ 1 (アニメージュコミックスワイド判)宮崎 駿

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まだ読んでいない方…なんてもったいない!!!映画版を観ていなくても必読書だというのに!「映画と同じ内容だろうから読まなくていいや」と思ってませんか?全然違うんです。コミック版は映画版の展開を遥かに超えた濃密で重厚な世界が広がっていくのです。今回は、そんな原作版、いや、原作という括りを超えたマンガ版『風の谷のナウシカ』の、映画版との違いを交えながら見どころをご紹介します。

2016-09-18

鈴木プロデューサーの語った秘話「手塚治虫は宮崎駿をライバル視していた」


日本マンガの神様、手塚治虫。

現在でもその影響は絶大である一方、色々な変わったエピソードを持っていることでも有名で、また、とても嫉妬深かったそうです。そんな手塚先生が宮崎駿さんに対してもライバル心を露わにしていたという驚きのエピソードが、鈴木プロデューサーから語られていましたので、ご紹介します。

2016-06-20

尊敬と失望。宮崎駿監督の手塚治虫先生への複雑な思い。


日本マンガ界の神、手塚治虫。

彼の与えた影響は計り知れません。そしてそれは当然のごとく、日本アニメ界の神、宮崎駿監督にも影響を与えていました。しかし宮崎監督は手塚先生の影響を受けつつも、そこから卒業しようという思い、アニメーションの仕事に従事してからの失望、などなど、愛憎半ばする思いを持っていたようです。

今回は、書籍『出発点―1979~1996』より、宮崎監督が手塚先生について語っている部分を抜粋してご紹介したいと思います。(初出は『Comic Box』1989年5月号)以下、その部分です。

2015-06-06

宮崎駿作品の主要スタッフ、二木真希子さんが描いた絵物語『世界の真ん中の木』


今回は、スタジオジブリに縁が深いアニメーターであり、宮崎駿作品で長年に渡り主要スタッフとしてご活躍された二木真希子さんの絵物語『世界の真ん中の木』をご紹介します。

あらすじ


物語の舞台は、世界の真ん中に立っている一本の大きな木。

その木の根元の小屋には、おばあさんと、
シシという名の女の子が住んでいた。
成長するにつれ、いつしかシシは
この木に登ってみたいと考えるようになっていった。

2014-08-02

ジブリが好きなら絶対読むべき!宮崎駿が描いた絵物語『シュナの旅』


ジブリの映画作品が好きならば“絶対に”読んでおくべき漫画(絵物語)があります。それがこの『シュナの旅』です。


ジブリ版『ゲド戦記』の原案のひとつにもなった作品なのですが、それを超えて読まれるべき作品です。

全ページが宮崎駿さんによるイラスト付きの絵物語のような形になっているのですが、その絵は非常に美しくファンタジック。物語もしっかりとした冒険譚で、アニメーション化してもおかしくなかったのでは?と思えるクオリティの高さです。

2014-05-12

映画版と全然違う!絵本版『もののけ姫』


スタジオジブリの作品『もののけ姫』といえば、浮かぶのはこの作品ですよね。



ですが、同じジブリの『もののけ姫』でも、全く違う『もののけ姫』があるのをご存知ですか?それが絵本版『もののけ姫』です。

もののけ姫
もののけ姫宮崎 駿

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こちら、現在は新品で購入するのはかなり困難です。かつて販売されていた『宮崎駿 イメージボード集』(講談社)にも収録されている作品なのですが、その『宮崎駿 イメージボード集』はさらに入手が容易ではありません…。

それでも、その内容は一読の価値ありです。例えば以下の画像を見てもらうだけでも分かるとおり、アニメ映画版『もののけ姫』とはかなり内容が違うものなのです。


2014-05-05

「成長しないのび太がおもしろい」宮崎駿と藤子不二雄の夢の対談!


『天空の城ラピュタ』のガイドブック『ロマンアルバム 映画 天空の城ラピュタ GUIDE BOOK』には、アニメとマンガの三大巨匠、宮崎駿と藤子不二雄というビッグネームの対談が収録されています。 




83年当時の対談ですが、宮崎監督が藤本さんとは『ドラえもんについて』、安孫子さんとは『悪役を描くこと』について語っている、とても面白い部分がありますので、そちらをご紹介したいと思います。


左から安孫子、宮崎、藤本のお三方


2014-03-10

宮崎駿が書いた『おもひでぽろぽろ』幻の歌詞は、とてもさみしげだった…


スタジオジブリ作品第5作目『おもひでぽろぽろ』。
(トップクラフトだった頃のナウシカを入れると6作目)

私はワタシと旅に出る
http://www.ghibli.jp/10info/004246.html より


原作は「週刊明星」で連載していたマンガです。

おもひでぽろぽろ 愛蔵版
おもひでぽろぽろ 愛蔵版
岡本蛍:原作,刀根夕子:画

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「いま60年代が新しい!青春ノスタルジックまんが」というふれこみで、現在では定着してしまった感のある昭和レトロブームをいち早く先取りしていた、“ちびまる子ちゃんより早い”作品だったそうです。

2013-11-03

北斗の拳の「ひでぶ」はやっぱり誤植ではなかった!原作者が間違えていたという稀有な例


ネットで数日前から話題になっていた話、
『北斗の拳』の原作者、武論尊さんが語った裏話において、
かの有名な敵、ハート様の断末魔「ひでぶっ」が実は誤植だった、
と話された件。

衝撃の事実です。僕もビックリしました。てっきり狙ってやったセリフだと。
しかし、タネタンという元ネタや由来を探るサイトによると
(http://moto-neta.com)これがまた覆ってしまいます。

作画を担当した原哲夫さんは「あれは狙ってやったもの」と証言し、
しかもそれを武論尊さんに伝えていたのだそうです。

以下、タネタン(http://moto-neta.com/manga/hidebu/)より引用

2013-10-19

見ていて楽しい!スーパーマン75周年を記念して作られた、その歴史を2分で振り返るショート・アニメーション


アメリカのコミック、映画、アニメなどでおなじみ、アメリカンヒーローの代名詞といえるスーパーマンが、今年で誕生75周年だそうです。それを記念して、彼の歴史の歩みを2分で振り返るショート・アニメーションが公開されていました。

この2分間のアニメーションは、スーパーマンの実質デビュー作の表紙から始まり、コミックだけでなく、アニメ、映画、ドラマ、ゲームを縦横無尽に駆け巡り、最後は映画『マン・オブ・スティール』の姿で締められています。



僕も全てを知っているわけではないですが、単純に見ていて楽しいですね。

2013-10-11

一気に謎が解けた瞬間の驚嘆!バンド・デシネ作家の凄い技法


凄い。

これはフランス語圏の漫画『バンド・デシネ』の作家、エマニュエル・ギベール氏のパフォーマンスです。どうやら水で何かを描いているようですが…



最後の一筆で謎が一気に氷解した時のカタルシスがたまらないですね。ちなみに、エマニュエル・ギベール氏の漫画『アランの戦争』は、邦訳版も発売されています。

アランの戦争――アラン・イングラム・コープの回想録 (BDコレクション)
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2013-09-30

水木しげる先生の、手塚治虫先生に対する思い


漫画界の巨匠、手塚治虫先生の早すぎる死に関して、近年当然のようにネットで話題になるのが、かの水木しげる先生の言葉。

「手塚治虫は寝ないから早死した。」


これ、実はよく言っている(言わされている)言葉なのですが、
このフレーズだけ見ると、実にぶっきらぼうに、勝ち誇っているかのようにみえます。

しかし、御大の著書『水木サンの幸福論』を読んでみると、その印象は変わります。そこには、命を削って仕事をした手塚先生への敬意や労いが見えるのです。